サクマドロップス
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今日も居た。
紺字のズボンに長袖のYシャツを肘まで折って、大きなリュックを背負った…
私の好きな人。
彼との出会いは高校1年生の春だった。
桜の花も散り行くなか、彼は一輪の桜の花をクルクル指で回しながら、
ホームで電車を待っていた。
桜を見る目はとても優しくて、
そんな彼に私は一目惚れをした。
遠くから見ているだけでもいい。
私はそれだけで幸せなの。