サクマドロップス





それは



改札をくぐって別々の道を進むとき。




一歩 二歩 三歩 四歩 五歩 …



ゆっくり振り返れば─────…



こちらを見ている私の好きな人。



彼の目は私をとらえると、



"また明日。"



そう言ってくる気がするの。



だから 恥ずかしくなって、



私は急いで歩みを進めるの。





ねぇ、




あなたはなにを見ているの?





「泰誠、行くよ~。」





ねぇ、



大切な人が居るあなたを、




見ていてもいいですか?









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