サヨナラなんて言わせない
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また着信音が鳴り響く。
朝からこれで3度目だ。
こんな時間から連絡をしてくるなんて一体誰なのか。
・・・・・・やはりあの男なのだろうか。
幸せに満たされていた心に黒い感情が沸き上がってくる。
「・・・・ん・・・・携帯・・?」
どうやら音で彼女が起きてしまったようだ。
俺が目の前にいて驚かせてしまうに違いない。
なるべくびっくりさせないように声をかけなければ・・・
そう思っていた俺の体を突然彼女の手が這い出す。
おそらくスマホを探しているのだろうが、寝ぼけている彼女の手は俺の胸元を辿り、ごそごそと動いた拍子にさらに下へと触れそうになる。
さすがにその先はまずい・・・!
「ちょ、ちょっと・・・・!」
思わず声を出してしまっていた。
俺の声に反応した彼女がゆっくりとその目を開いてやがて視線がぶつかる。
「・・・あ、おはようございます」
「・・・・・・・・・・っ!!?」
ぼんやりとしていた顔が一気に驚愕の顔に変わったかと思った時、
彼女が思いっきり後ずさった。
危ないっ!