サヨナラなんて言わせない
「今日は仕事は絶対に駄目です。涼子さんがなんと言おうとも休んでもらいます」
「で、でも・・・・」
「どうしてもと言うならこの腕を剥がしてください。剥がせない限りは行かせません」
そんなムチャなと顔に書いてあって思わず笑いそうになる。
無理だからこそ言っているのだ。
治りきらないうちに無理をするとすぐにぶり返すのが涼子のパターンなのだから。絶対に行かせない。
「・・・・はぁ、わかったわよ。会社に連絡するから手離して」
俺の本気が伝わったのか、彼女は諦めたように溜息をこぼした。
その言葉に安心した俺はすぐに彼女を解放する。
自由になった彼女はすぐにスマホを手にして中身を確認する。
さっきから頻繁に鳴っていたのは一体誰からの連絡だったのか。
身勝手な嫉妬心が俺の心をざわつかせる。
ふと俺の視線に気付いた涼子はバツが悪そうに向きを変えると、
俺に背を向けて画面をタップし始めた。
・・・・・やはり相手はあの男ということなのだろう。
それから会社にも連絡する彼女の姿を黙って見守る。
全てを終えて気まずそうに振り向いた彼女にニッコリ微笑んだ。
今は彼女を元気にさせること。
それ以上に大切なことなんてないのだ。
「良かった。今日はちゃんと休んでてくださいね」
「で、でも・・・・」
「どうしてもと言うならこの腕を剥がしてください。剥がせない限りは行かせません」
そんなムチャなと顔に書いてあって思わず笑いそうになる。
無理だからこそ言っているのだ。
治りきらないうちに無理をするとすぐにぶり返すのが涼子のパターンなのだから。絶対に行かせない。
「・・・・はぁ、わかったわよ。会社に連絡するから手離して」
俺の本気が伝わったのか、彼女は諦めたように溜息をこぼした。
その言葉に安心した俺はすぐに彼女を解放する。
自由になった彼女はすぐにスマホを手にして中身を確認する。
さっきから頻繁に鳴っていたのは一体誰からの連絡だったのか。
身勝手な嫉妬心が俺の心をざわつかせる。
ふと俺の視線に気付いた涼子はバツが悪そうに向きを変えると、
俺に背を向けて画面をタップし始めた。
・・・・・やはり相手はあの男ということなのだろう。
それから会社にも連絡する彼女の姿を黙って見守る。
全てを終えて気まずそうに振り向いた彼女にニッコリ微笑んだ。
今は彼女を元気にさせること。
それ以上に大切なことなんてないのだ。
「良かった。今日はちゃんと休んでてくださいね」