サヨナラなんて言わせない
それから俺は自分の軽めの夕食を取ると、
いつ涼子が起きてもいいように彼女の食事の準備をし始めた。

さっき見た感じだとおそらく明日までには熱は下がるはず。
既に仕事を2日休んでいる彼女のことだ、
明日は何が何でも出社すると言い出すだろう。
そのためにもしっかり栄養をつけてもらわなければ。



ピンポーン・・・・



その時インターホンの音が鳴り響いた。
時計を見れば午後7時。
一体誰が・・・・?

彼女は今ぐっすり眠っている。
本当なら俺が対応するわけにはいかないのだが、
もし宅配業者などが来ているのであれば無視はできない。
リビングにあるモニターへと足を運ぶ。


だが画面を見た瞬間、俺の顔が凍り付いた。


しばらく考え込むと、やがて俺は玄関へと向かった。
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