サヨナラなんて言わせない
ズダッドサッ!ガツッ!

倒れた拍子にテーブルの脚で頭を打ってしまった。

ズキンズキン・・・

頭に痛みが走る。
いつかも同じようなことがあった気がする。
あれは・・・・・



フワッ・・・・



・・・・・・え?


その時、腕の中にぬくもりを感じた。

それは小さくて、柔らかくて、
そしてとても心を落ち着かせてくれる。

俺は・・・・・知っている。

俺はこのぬくもりを知っている。

自分の体にぴったりと沿うこの小さな身体も・・・・知っている。

陽だまりのような柔らかな香りも・・・・知っている。


ズキンズキンズキンズキン・・・・・・




あぁ・・・・そうか。

そうだった。


< 23 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop