サヨナラなんて言わせない
そして2時間ほどかけて建物の概要の説明を終えると、時間はもうすぐ正午を迎えようとしていた。
「ではこれで以上になりますが、何か質問や気になる点はありませんか?」
森さんの問いかけに小谷さんは満足そうに頷く。
「いえ、想像以上に満足してます。さすが森さんとそのお弟子さんですね。
・・・・それで、もし良かったらこの後食事でも一緒にいかがですか?せっかく娘も来ていることですし」
・・・・ほらな。
見学なんて建前で結局目的はこっちか。
「すみません、私は少しなら大丈夫なんですが、南條はこの後も仕事が入ってまして」
苦虫を噛み潰したような顔の俺の代わりに森さんがすかさず断りを入れた。
予想外のことに驚き彼の顔を見たが、こっちを見ずに小谷さんに事情を説明している。
「あぁ、そうですか・・・・それは残念ですね・・・・」
「すみませんね。彼は超多忙なものでして」
・・・・森さんは俺のためにわざと面倒な役を買ってくれている。
俺が直接断ると角が立ってしまうから。
どこまでも部下思いの彼には本当に感謝してもしきれない。
「ではこれで以上になりますが、何か質問や気になる点はありませんか?」
森さんの問いかけに小谷さんは満足そうに頷く。
「いえ、想像以上に満足してます。さすが森さんとそのお弟子さんですね。
・・・・それで、もし良かったらこの後食事でも一緒にいかがですか?せっかく娘も来ていることですし」
・・・・ほらな。
見学なんて建前で結局目的はこっちか。
「すみません、私は少しなら大丈夫なんですが、南條はこの後も仕事が入ってまして」
苦虫を噛み潰したような顔の俺の代わりに森さんがすかさず断りを入れた。
予想外のことに驚き彼の顔を見たが、こっちを見ずに小谷さんに事情を説明している。
「あぁ、そうですか・・・・それは残念ですね・・・・」
「すみませんね。彼は超多忙なものでして」
・・・・森さんは俺のためにわざと面倒な役を買ってくれている。
俺が直接断ると角が立ってしまうから。
どこまでも部下思いの彼には本当に感謝してもしきれない。