サヨナラなんて言わせない
涼子が手にしていたもの。
それはあの時彼女が散々悩んでいた切り子のグラスだ。
きっとどちらか一つではその良さが引き立たないと思って諦めたのだろう。
それならば2つ揃えてあげればいい。
俺と涼子で一つずつ。
俺たちも二人で一つだと信じて。
「・・・・バカじゃない?私がここに戻ってくる保証なんてどこにもないのに・・・」
「そうかもしれない。でも俺には涼子しかいないんだ。たとえ一生一人で生きていくことになったって。・・・・それに、こうして涼子は来てくれた」
そう。君は来てくれた。
きっと迷って、迷って、迷いながらも俺の元へ来てくれた。
俺はゆっくりと涼子の体を離すと、彼女が握っているグラスを受け取りカウンターへと置いた。
そしてその手で涼子の頬にそっと触れる。
情けないほど震えている。
「涼子。過去の過ちはこれからもずっと重く受け止めて生きていく。もう二度と涼子を傷つけるようなことはしないと誓う。・・・・だから、だから俺のところに戻ってきてくれないか」
それはあの時彼女が散々悩んでいた切り子のグラスだ。
きっとどちらか一つではその良さが引き立たないと思って諦めたのだろう。
それならば2つ揃えてあげればいい。
俺と涼子で一つずつ。
俺たちも二人で一つだと信じて。
「・・・・バカじゃない?私がここに戻ってくる保証なんてどこにもないのに・・・」
「そうかもしれない。でも俺には涼子しかいないんだ。たとえ一生一人で生きていくことになったって。・・・・それに、こうして涼子は来てくれた」
そう。君は来てくれた。
きっと迷って、迷って、迷いながらも俺の元へ来てくれた。
俺はゆっくりと涼子の体を離すと、彼女が握っているグラスを受け取りカウンターへと置いた。
そしてその手で涼子の頬にそっと触れる。
情けないほど震えている。
「涼子。過去の過ちはこれからもずっと重く受け止めて生きていく。もう二度と涼子を傷つけるようなことはしないと誓う。・・・・だから、だから俺のところに戻ってきてくれないか」