サヨナラなんて言わせない
でも小学校高学年の頃から異変が起こり始める。

継母の纏わり付くような視線を感じるようになったのだ。


もともと女の子とよく間違われてきたこの中性的な容姿。

継母はそんな自分をことあるごとに舐め回す様に見るようになった。
それは決まって父親が不在の時。


はじめは視線だけだった。
それが徐々に不自然なボディータッチへと変わり始める。
わざとぶつかってきたかと思えばどさくさに紛れて体に触るのだ。

日に日にエスカレートしていくその行為に激しい嫌悪感を覚えていた。






そして6年生の頃に決定的な事件が起こってしまう。



それは父親が出張で帰って来なかった日の真夜中のことだった。
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