サヨナラなんて言わせない
「奏多君もそろそろお年頃でしょう?色々イイコト教えてあげるわよ」


・・・・何言ってんだ?コイツ・・・
背筋に感じていた寒気が一気に全身を駆け巡る。

目を見開いて固まる俺に妖艶な笑みを見せると、女は再びズボンに手をかけた。「気持ちいいから任せて」とかなんとか呟きながらグッと引っ張ろうとする。

「やめろっ!!!」

ドンッ!!!!

「きゃっ!」

女の体を思いっきり突き飛ばすと、その反動で女の体はベッドの上から凄い音を立てて床に転がり落ちた。どこかぶつけたのかもしれない。
でもそんなことはどうでもいい。

自分の体は怒りで震えていた。


「な・・・何するの!」

自分のしたことなど棚に上げて女はぶつけた頭を押さえながら怒り狂う。

「それはこっちのセリフだ!仮にも息子に対して何やってんだよ!お前なんかイロモノの犯罪者だ!二度と近付くなっ!!!」

「なっ・・・・何ですって?!」
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