サヨナラなんて言わせない
そのまま部屋から出て行ってしまった彼女を必死で呼び止めるが止まってくれるはずもない。

「くそっ!!」

俺は慌てて荷物を手にすると会計を済ませて急いで店の外へと走った。
だがどこを見渡しても彼女の姿を捉えることはできない。
手当たり次第探し回ってみたが影も形も見当たらなかった。



彼女は泣いていた。



俺のせいで。



『散々女遊びしてた最低野郎のあんたにだけは言われたくないっ!!!』


彼女の放った言葉が頭の中で割れそうな程ガンガンと響き渡る。
あまりの痛みに頭を抱え込んでしまった。

「涼子っ・・・・・」



3年という時間なんて関係ない。










全ては己の犯した過ちが招いた結果に過ぎないのだから。
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