サヨナラなんて言わせない
朝5時に起きて朝食を作り、彼女を見送ってからは後片付けなど掃除を中心に動き回る。
洗濯は自分のだけを手洗いする。
彼女に気を使わせてしまうことが申し訳ない。
だから洗濯物に関しては一切ノータッチにしている。
そうしているうちにやるべきことが終わり、俺は時間を持て余す。
そこからは記憶を取り戻すための時間となる。
預かった合い鍵を片手に部屋を後にする。
右も左もわからない場所だが、何か一つでも情報を得るために俺は今日も外へと出向く。
元来た道がわからなくならないように簡単にメモを取りながら、
昨日とは違う場所を散策して回る。
寒空の下忙しなく動いて回る無数の人の波。
立ち並ぶビル群、電車やお店。
ありとあらゆるものにアンテナを張り巡らせて情報を探っていく。
だがやはり何を見ても聞いても心は動かない。
後にも先にも彼女に会った瞬間だけ、
あの時だけが唯一何かを感じ取った瞬間だった。
「今日も収穫なし・・・・か」
3日目を終えようとしても何一つ得るものがないことに、大きな溜息が零れた。
洗濯は自分のだけを手洗いする。
彼女に気を使わせてしまうことが申し訳ない。
だから洗濯物に関しては一切ノータッチにしている。
そうしているうちにやるべきことが終わり、俺は時間を持て余す。
そこからは記憶を取り戻すための時間となる。
預かった合い鍵を片手に部屋を後にする。
右も左もわからない場所だが、何か一つでも情報を得るために俺は今日も外へと出向く。
元来た道がわからなくならないように簡単にメモを取りながら、
昨日とは違う場所を散策して回る。
寒空の下忙しなく動いて回る無数の人の波。
立ち並ぶビル群、電車やお店。
ありとあらゆるものにアンテナを張り巡らせて情報を探っていく。
だがやはり何を見ても聞いても心は動かない。
後にも先にも彼女に会った瞬間だけ、
あの時だけが唯一何かを感じ取った瞬間だった。
「今日も収穫なし・・・・か」
3日目を終えようとしても何一つ得るものがないことに、大きな溜息が零れた。