サヨナラなんて言わせない
電車で3駅移動して数日ぶりのその景色を歩いて行く。
賑やかな駅周辺から5分もすれば閑静な住宅街が広がり始め、
さらに10分ほど歩いて公園通りに出たところで目的地が視界に入ってきた。
平屋建ての大きくはないが和を基調としたデザインの建物。
都会の中でも緑の広がる場所に立つその建物は、どこか懐かしさを感じさせる。
目的地まであと少しという所で、中にいた人物がガラス越しに俺の姿に気付いた。
彼は一瞬驚いた顔をするとすぐに外へと飛び出してきた。
「社長っ!5日間もどうしたんですか?!」
「岡田・・・・まぁ色々あるんだよ。特に問題は起こってないか?カナは?」
「社長がいつも余裕をもって仕事をこなしてるおかげで今のところ滞りなく進んでますよ。カナさんは銀行に行ってます。そろそろ帰ってくると思うんですけど・・・
って、あ、カナさん!」
岡田の視線の先に目をやると、通りの向こうから歩いてくるカナの姿が目に入った。岡田の声に顔を上げたカナも俺の存在に気が付く。
「司・・・」
驚いたような、ほっとしたような、何とも言えない顔であいつは微笑んだ。
賑やかな駅周辺から5分もすれば閑静な住宅街が広がり始め、
さらに10分ほど歩いて公園通りに出たところで目的地が視界に入ってきた。
平屋建ての大きくはないが和を基調としたデザインの建物。
都会の中でも緑の広がる場所に立つその建物は、どこか懐かしさを感じさせる。
目的地まであと少しという所で、中にいた人物がガラス越しに俺の姿に気付いた。
彼は一瞬驚いた顔をするとすぐに外へと飛び出してきた。
「社長っ!5日間もどうしたんですか?!」
「岡田・・・・まぁ色々あるんだよ。特に問題は起こってないか?カナは?」
「社長がいつも余裕をもって仕事をこなしてるおかげで今のところ滞りなく進んでますよ。カナさんは銀行に行ってます。そろそろ帰ってくると思うんですけど・・・
って、あ、カナさん!」
岡田の視線の先に目をやると、通りの向こうから歩いてくるカナの姿が目に入った。岡田の声に顔を上げたカナも俺の存在に気が付く。
「司・・・」
驚いたような、ほっとしたような、何とも言えない顔であいつは微笑んだ。