セックスレスハニー
夏の風物詩 花火も終わり 流れる人混みの中母と子 手を繋いで歩く はぐれないように
転ばないように 私は子供達の手をしっかり握った 私の宝物。

こんな時ぐらい と思って旦那の経営する
ヘアサロンへ寄ってみることにした 毎年
夏祭りの時は サロンの屋上でパーティー状態になっている 常連のお客様も来たりするから 私達は参加しないようにしてるけど
状況を見計らって 顔を出しているのだ
普段ろくに会話もしない 旦那そして父親である彼。仕事では愛想振りまいてるから
まるで別人のよう...子供にもそれぐらいの
笑顔見せてあげてよ!といつも思う。


まず 裏口の 解錠のパスワードを入れる
一応 奥さんなんでこれくらいは把握してる
まず入るとロッカールーム的なのがある
その奥にスタッフルームなんかがあって
このサロン天井を高くしてあって 中二階に旦那の隠れ家的部屋がある。。とても怪しい響きです 私も2年に一度程しか中を
見る事がないんだけど 趣味のコレクション部屋という名前はあるけど ソファベッドもあって 寝たりできる...つまり色んな使い方ができる お部屋なんです。

階段を登りながら いつも途中で不安にかられます その部屋からいかがわしい 音や 声が聞こえてきたらどうしようかと思うから...
それは旦那がそんな事しててもおかしくないって思うから。怪しいものも今まで沢山出てきたけど 目をつぶってきた 彼は確実に
黒だろうけど それを認めさせると もう家族ではいられないと思ったから...
子供達の今後のためにも今のままがいいって我慢してきた これからもそのつもり。
一段一段階段をゆっくり登った その部屋の前で 子供達は先に上に行くようにいった

私は恐る恐る趣味部屋のドアノブに手をかけた 心臓がいきなりバクバクいいだす
『ガチャッ』 鍵が開いてる。
中に誰もいないってことだろう...薄暗い間接照明しかないこの部屋をゆっくりと見渡す
旦那のコレクションのフィギュアとか
スニーカーやら 服やらが沢山ある。
ソファベッドは ソファではなくベッドになっていた 可愛いブランケットがかけてある あれは誰がチョイスしたんだろうか

何となくそのソファベッドの横のゴミ箱を
覗いてみた...ぐちゃぐちゃにまとまった
ティッシュ あと開封後のコンドームの袋

こんな あからさまに 置いとくなよっ
私は慌てて つい写真に収めてしまった!
ソファベッドも分かるように撮った。
心臓をバクバクさせながら 部屋を出て慌てて屋上へ出るドアの前で待つ子供達の所へ
向かった

『やっぱり お客さんいたら迷惑かかるし
せっかく来たけど 今日は帰ろっか~』

『えぇ~パパのとこ行きたい~!』

『ダメっ!帰るの。』

『...』

思わず強い口調になってしまい 子供達も
黙り込んでしまった ごめんね。。
帰りにスーパーに寄って 子供達の好きな
本を一冊ずつ買ってあげた

私はずっと ずーっと もやもやしていた
相手は誰なんだろうとか ほんとに旦那の
使ったものなのか?とか...
現場を見たわけじゃないから 証拠には
ならないんじゃないかって。この写真を
出したとしても 他のスタイリストの子が
部屋を使っただけ!とか嘘つけるし
だから 他に何か見つけるまで 旦那のものと決めるのはやめようと決めた。


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