ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「いつものように俺の口座に金を入れておいてくれ」

「そんな金ねぇよ」

「儲けてるクセに・・・ないなら、涼子から貰えよ」

「涼子さんは・・・関係ないだろ・・・」

「そうだな…あれはお前の実の母じゃないよな…じゃ一層のコト、実の母におねだりしてみろよ。息子が立派に売れっ子アイドルとして活躍してんだ。
お小遣いぐらいくれるだろ?」

「・・・俺は戻るから・・・」

俺は父さんから逃げるようにエレベーターのボタンを押した。

「いいか?今月中に50万入れろよ。康秋」

「・・・うるさい!」

俺は停まって、扉の開いたエレベーターに乗り込んだ。

人の金を当てにして、自分は気ままに暮らす父。

ーーーーー俺を捨てて姿を消したクセにさ。

何で今更、俺の前に戻って来たんだ・・・


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