ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「みんな、ゴメン・・・」

俺は地下のレッスンルームに戻って、メンバーに謝る。
腹が痛いとメンバーに言って、練習を抜け出してエントランスに訪れた父さんと会っていた俺。

「お腹痛いのは治った?コーガ」

「うん。心配してくれてありがとう・・・ジュンジュン」

「しかし、顔が蒼いぞ。コーガ」

タツヤが俺の顔を心配そうに見つめる。

「大丈夫だよ。タツヤ」


『スターファイブ』のメンバーは皆、いい人だった。
皆はほかのアイドルユニットのバックダンサーを務めながら、地道にアイドルの道を目指して歩いてきた。

なのに、俺はメインの俳優業と同時並行して、アイドルユニットに強制加入した人間。

「そうだ・・・コーガのスマホが何度も鳴ってたぞ」

「そう?教えてくれてありがとう。ヒジリさん」

俺は床に置きっぱなしのスマホを手に取った。


相手は信兄だった・・・


ーーーーー浅見さん、とうとう信兄に相談したのかな?


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