ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
私は彼の額に冷えピタを貼り付けた。

「ありがとう・・・香波」

「起きてたの?」

康秋君は目を開けて、私を見る。彼のチョコ色の瞳は辛そうな色を宿していた。

「一人じゃ寂しいでしょ?」

「・・・別に」

彼は突っぱねる。

「寂しいから・・・酷いコトされても実のお父さんを慕うんでしょ?」

「・・・お前には嘘つけないな…全て見透かされてるみたいだ・・・」

康秋君は柔らかい笑みを浮かべる。

「お前はどこで寝るんだ?」

「あ…床で・・・」

「こっち来いよ」

彼は布団を捲り、私を誘う。

私は布団の中に入り、カラダを寄り添わせる。


「!?」

彼はカラダを起こして、私の上へと組み敷いた。


「何っ!?」



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