ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
《11》二度目の夜

ー康秋side-

互いに行為の余韻に浸ったのはほんの束の間。

背中を向け合いそそくさに下着を身に着けて服を着た。

「痛む?」

「あ・・・少し・・・」

香波は俺に穏やかな笑みを浮かべ、返した。

大切な人を傷つけてしまったような後悔のキモチが溢れる。

こんな風に心から愛しいと想える女に出会ったのは初めてだ。

「・・・俺は香波を失望させてばかりだよな・・・」

「康秋君・・・」

「俺の大ファンでさ・・・ずっと応援してくれて来たのに・・・本当は俺は我がままで・・・強引で・・・」

「それが本当の康秋君なんでしょ?
私だけに見せてくれる素顔の貴方なんでしょ?
私は得した気分よ」

「香…波!?」


「遅いし、寝よっ」

香波は服を着ると再びベットに入って来た。

「今夜のコトは二人だけの秘密」

俺は彼女の唇に軽くキスをして眠ったーーー・・・


< 123 / 142 >

この作品をシェア

pagetop