ONLY YOU～愛さずにはいられない～Episode.0~

「俺も座ろう」


景虎さんが私の隣に椅子に腰を下ろした。


「何飲む？」


「そうですね。カプチーノをお願いします」


「ラテアート何がいい？」


「え、あ…クマさんお願いします」



「OK 」


「俺もカプチーノ…クマさんでお願いします。信兄」


「虎は自分で淹れろ…万年ヒマな探偵業なんてさっさと辞めて…カフェ手伝えよ」


優しかった信吾さんの口調が急に早口で怖くなる。


「わかったよ…」


サングラスを外して立ち上がる。


景虎さんもキリッとした極太眉に切れ長の精悍な瞳のイケメン顔だった。



「俺の顔ジッと見ちゃって…もしかして…香波ちゃん惚れた？」


「私は別に…」


景虎さんは急に私の顔に顔を近づけて来る。


「ほら、虎…香波さんは妹になる女性だ。手出しはするな！」


信吾さんが私の顔の間に木製トレイを挟み込んで来た。


「信兄はモラルに厳しいなぁー」