ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「そんなに見つめられると食べられないんだけど・・・」

「信兄とは上手くいってないけど・・・信兄の作るハンバーグはスキだ。一口食べさせてくれ」

「もしかして・・・康秋君、夕食食べてないの?」

「昼間にロケ弁食ったきりだ・・・」

「食べて食べて」

私は康秋君にハンバーグを譲った。

「お前の分だろ?」

「私は適当に何か別のモノ作って、食べる」

「何作るんだ?」

「オムライス」

「オムライス??俺の分も頼む」

「いいけど・・・ご飯あるかな?」
私は椅子を引いて立ち上がり、炊飯器の蓋を開いて、ご飯の量を確かめた。

「ご飯はあるわ。後は卵ね・・・」
私は冷蔵庫を開けて、卵の数を見る。

「卵もある。オムライス作るわ!!」

「サンキュー香波」

康秋君は私に礼を言うとハンバーグを口に運び、上手そうに笑みを浮かべた。
私はパパッとオムライスを作り、康秋君の前に置いた。

「焦げたけど、ゴメンね」

「いいよ~」

泰彰君はオムライスの上にケチャップをかけた。
それもハート型に。
「お前のオムライスにもかけてやる」

私のオムライスにもケチャップをハート型にかけた。
二人だけで囲むダイニングテーブル。
「新婚さんだな」
「うん・・・」

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