ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
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私は彼のベットで共に朝を迎えた。
「さむっ」
私は何処からともなく入り込んでくる冷気にカラダを震わせ、目を開けた。

「・・・」
私は布団から飛び出していた。
康秋君がカラダを丸めるような寝方をして、独り占めするかのように抱きしめていたのが原因だった。

いつか見たソファでの寝方と同じ。
彼は猫のような寝方をする。
「んっ?」

康秋君は目を開けて顔を起こす。

「起きた?」

「ん?あ・・・香波、早いな・・・」

「康秋君のせいよ」

「えっ?」

私はカラダを起こした彼から布団を奪った。

「康秋君が布団独り占めするから…寒くて目を覚ましたのよ」

「え、あ…ゴメン・・・」

「私はもう少し寝るから…布団頂戴ね」

今度は私が布団を独り占めした。

「いいよ。俺、仕事あるから・・・8時にはお迎えが来るから・・・」
康秋君はスマホで時刻を確かめ、ベットから出た。

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