ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「いい根性してるな・・・本当に俺のファンか?」

彼は眼鏡を額に上げて、少し切れ長のチョコ色の瞳に疑いの色を見せる。

急に素顔になった彼に鼓動が騒ぎ始めた。

「隙あり」

彼は私のコーヒー牛乳を奪い、一口飲んだ。

「貴方ね・・・」

「俺と間接キスできたんだ。ファンなら嬉しいだろ?」


「・・・」

「顔赤いぞ。香波」

私は彼に背を向け、卵サンドを食べた。

「・・・お前…カレシ居ないんだっけ?」

「・・・貴方には関係ないじゃん」

「関係なくはないだろ?義理の兄と妹になるし、俺のファンだし」

「ファンやめようかと思ってる・・・」

「何で?」

「私のイメージしたコーガと違うから・・・」

「現実の俺を見て、イメージダウンしたってコト?」

「・・・」

康秋君は黙り込んでしまった。

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