ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「淳之介君、康兄ちゃん好き?」

「うん。香波姉ちゃんもでしょ?信兄からきいたよ」

今朝までは好きだったんだけど・・・

『スターファイブ』の出番が終わり、私は奥の部屋のドアを叩いた。

「入れっ」

「失礼します」
その部屋は相良先生の書斎になっていた。
相良先生はグレーのジャージ姿でデスクの椅子に座ってノートパソコンを弄っていた。

「康秋の出番は終わったのか?」

「はい」

「わかった。少しだけリビングで待ってろ。安田」

「はい」

私は部屋を出て、リビングに戻った。
リビングに戻ると淳之介君がテレビを消し、ソファに座ってゲーム機で遊んでいた。
支度の出来た相良先生が私を呼びに来た。
「淳之介…宿題は終わったのか?」

「明日は土曜日だよ。悠兄。明日やるからいいじゃん」

「ダメだ。今からやりなさい。淳之介」


「・・・チェッ」

「これは預かっておく」

淳之介君の持っていたゲーム機を奪った。

「悠兄の鬼っ!!」

「鬼で結構。さっさと部屋でやって来いっ!!」

淳之介君は部屋へと行ってしまった。


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