ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「もしものコトあれば、安田さんに申し訳が立たない!」

執拗に言われ、私の方が観念して、ボストンバックに着替えを詰め込み、再び施錠して、先生の車の助手席に乗り込んだ。

******

案内された部屋は昨日と同じ康秋君の部屋。

「ここは・・・」

「・・・アイツも忙しいヤツだ。2連ちゃんでは帰っては来れないだろう・・・」

「他に部屋はありませんか?」

「母さんの部屋があるが…あそこは…母さんは片付けが苦手な人で・・・」
相良先生は語尾を濁した。


「わかりました・・・」

私は康秋君の部屋に再び入った。

「とりあえず、念の為にドアチェーンはかけておけ。安田」

「どうしてですか?」

「昨日のように、康秋が突然帰って来たら、困るだろ?」

「でも、この部屋は康秋君の部屋でしょ?」


「もしものコトがないように。念の為だ。いいか?ドアチェーン、忘れるなっ」

私は相良先生に念を押され、ドアチェーンを掛け、就寝した。


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