ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
キスを交わしたのはほんの一瞬。


瞳を開けるとチョコ色の瞳が私を見ていた。

「いつまで…俺の上に乗ってんだ。重いぞ。お前」

「貴方が私を倒したんでしょ?一度ならず二度も私の唇を」

私はカラダを起こし、立ち上がった。

「俺たち付き合ってんだ・・・キスぐらいするだろ?」



「私は貴方と付き合う気なんて・・・」

「断るのか?
俺のファンだろ??普通、泣いて喜ぶはずだろ?」


「それはコーガが理想的な男の子だったらの話。貴方…見た目はともかく、全然中身がイケメンじゃない」

「・・・理想と現実が違うんだよ」

康秋君は気怠そうに前髪を掻き上げた。

「腹減った。昨日の詫びに何か作れよ。香波」

「貴方ね・・・」

「…今日、「ギャラクシー」本社でダンスレッスンあるんだ。お前を連れて行ってやるからさ…飯作って」

「えっ!?本当に?」

『スターファイブ』のメンバーに会えちゃったりする?

私は彼の為にキッチンに立って朝食作りを始める。

「単純なヤツ・・・」
康秋君は私を小馬鹿にした。

「部屋、無断で借りたお礼よ」

「俺は貸した憶えねぇんだけどな・・・今度泊まったら、金取るぞ」


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