ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「二人とも息ピッタリだね。コンビ組んで漫才したら?」
「ジュンジュンもそう思うか?俺もそう思うんだ…何だか・・・気味が悪いぐらい息が合うんだ。前世から赤い糸で繋がってるのかな?」
赤い糸って・・・
頬が自然と染まってしまった。
「顔赤いよ。香波ちゃん」
タツヤさんが私の顔を覗き見る。
私は帽子で顔を隠した。
「レッスン始めるわよ!!」
デカちゃんが皆を呼びつけた。
「じゃまた・・・」
タツヤさんは私にウィンクしてデカちゃんの元に行ってしまった。
私は端の壁に靠れかかって、レッスンを眺める。
来月から始まるライブツアーの振り付けらしい。
私も東京のライブはファンクラブ枠でチケット取れたから、観に行く予定。
先ほどまで、ふざけていた5人。ダンスのレッスンが始まった途端、真剣な顔になった。
テレビで観る『スターファイブ』の顔だ。