ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
私よりも沢山キレイな人が回りにいる世界なのに。

「私よりも沢山キレイな人居るでしょ?」

「・・・それは唯の仕事仲間。
それなりに色んな女と付き合ってみたけど・・・皆遊び。
だから、芸能界で相手を見つけようなんて考えてない」

「・・・でも、私は康秋君と家族になった」

「家族だけど……血の繋がりはないだろ?」

「そうだけど・・・」

「俺のコト嫌いなら、別れてもいいよ」

いきなり別れ話を持ち出してきた。


「嫌いじゃないけど・・・康秋君こそ…私のコト・・・」

「・・・俺、あまり好きと言うの・・・恥ずかしいから言いたくないんだけど…」

康秋君がテレて、頬を染めた。

「でも…女って、何度も訊きたがるよね・・・それよりもお前さ・・・俺に好きって言った?」


「あ…そう言えば…言ってなかったかな?」

「お前から先に言えよ。香波」

「わかったわよ」
私も恥ずかしいから康秋君と同じで言いたくないけど…意を決して言った。

「好きだよ。康秋君」



「俺も好きだよ。香波」
互いに頬を染め合う。

「演技で言うよりもテレ臭いな・・・」

彼はそっぽを向く。
交際経験ゼロの私よりも経験値は積んでるクセに同じ反応を示す彼。
夕闇の空が私たちを優しく包む。

「めちゃヤバい・・・すげぇ、テレてる」

彼はテレ過ぎちゃって仮面を付けて自分の顔を隠した。
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