好きって言えない距離
えっ!?
私は、目を見開いた。
だって、理玖が女の子を抱きしめてるんだもん。
私は、突然のことに牛乳を落としそうになった。でも、ここで気付かれたら……
よし!見ないふり!
でも、なんでだろう。涙が出てくるよ。
「あぁ〜。なんで好きになっちゃったんだろう」
理玖はモテて当たり前だよね。
だって、細マッチョな体つきに
ふわふわの黒い猫毛、かっこいいハスキーボイスに男前な顔。
おまけに、学年で勉強、スポーツも1位だもん。
しょうがない。私みたいな平凡な人が理玖の隣に堂々と立っちゃいけないんだ。
でも、涙はそれをかき消すかのようにあとからあとから溢れ落ちる。