『好き』って言っていいですか?
アトラクションを次々と
制覇していくあたしたち
今日会ったばかりなのに
それを感じないくらい
自然体でいられる。
始めは緊張してたけれど
普通に『拓斗』なんて
呼んじゃったりして…。
うっ・・・。
冷静になって 原点に戻って!
この人はあたしを好きな訳じゃないんだよ!
松井理央じゃなくて
松井理名のことを好きなんだから。
「あれ?どうした?
あー!ジェットコースター苦手だった?
怖くて 青くなったかな?」
あたしの顔を除き込んだ。
「ち・違うしぃ!
残念でしたぁ~
平気でーす」
笑って見せると
【こら!】
と ペシッって 頭の上から
拳骨が落ちてきた。