不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
6月某日。
『…良くお似合いですよ。
新郎様はまもなくチャペル入りされます。』
真っ白なウエディングドレス姿の私に
後ろにいるスタイリストさんが
満面の笑みを浮かべながら言った。
「…はい。
ありがとう…ございます。」
自分じゃないような姿に照れ臭い私は
チラリと鏡を見ながらお礼を言った。
彼が所有している別荘の近くに建つ
チャペルのある結婚式場にて
今日…私は…愛する彼と結婚する。
彼と私は
【裏切り】と言う罪を背負いながら
神の前で永遠の愛を誓う……。