不道徳でも愛してる2〜もうひとつの愛のカタチ〜【短編:完結】
『…それにアイツは
約束させた“300日”を
相当心待ちにしていたみたいだな。
電話で僕に言ってたぞ。』
そう言って嘉之さんは
電話で燎次が話した言葉を代弁した。
『『…オッサンとの約束通り
300日を俺は守った。
315日目に2人で
婚姻届を提出したから
これでリーナは
俺の嫁の『森園里依奈』になったし
300日超えたから
今後リーナが妊娠しても
子どもの父親は正真正銘俺だと
誰も疑わない。
…略奪した俺が言う立場じゃねえけど
リーナを守るのは俺の役目だからな?
…あっ、それと
結婚式見に来るのは
特別に認めてやるけど
復縁迫って惑わすような事を
リーナに吹き込むんじゃねえぞ。
…まっ、でもリーナは
もう俺に堕ちてるし
俺しか見えてねえけどな…。』
……って、言ってたぞ。
生意気な口をな……。』
嘉之さんはそう言って立ち上がると
『…もうアイツと
十字架を背負う覚悟をしているんだな?』
もう一度私の前に立ち止まると
私の首にかけてある
男性用の太めのチェーンに通された
十字架に視線を向けた。