失 楽 園
chapter14
ドラマとかでさ、よくあるじゃない?
事故とかのシーンのスローモーション。
……僕が見たのは、まさにそれだった。
私は唖然とする。
そして青年の愛した姉の安否を聞いた。
……死んだよ。
少しだけ開けた窓から忍び込んだ風が、
白いカーテンを揺らした。
青年は感情など一切感じさせない目で
私を見つめ、頬杖をついて言い放つ。
…さあ、これが僕の犯行の全てだよ。
私は戸惑い、
ペンを握っていた手を思わず緩めた。