失 楽 園
chapter3
我ながら馬鹿なこと
したなあって思うよ。
だって、姉さんは姉さんであって、
誰にも何にも代えられないのに。
美花子と姉さんをダブらせるなんてね。
……トチ狂ったとしか思えない。
至極愉快そうに言いながら、
青年は、ふーっ、と溜息をついた。
そして一言。
レモンティーのおかわりを、
貰えないかな。
私は後ろに控えた女性に、
レモンティーのおかわりを頼んだ。