失 楽 園
「やめて、やめて、やめて……!」
そんな彼女の悲鳴と懇願が
聞こえたけど、僕は気にせず
彼女の腹を蹴り続けた。
「これで赤ちゃん、
死んじゃったよね?」
しばらく彼女を蹴った後、
僕は彼女の前にしゃがみ、言った。
彼女の顔は、
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっている。
「僕の排泄物ごときで、
美花子の人生、捨てること無いよ」
ぽんぽん、と
宥めるように彼女の頭を撫で、
僕と彼女の関係は、
それで終わりを告げた。