失 楽 園
┣十七歳の誕生日
僕が十七歳の誕生日を迎えた日。
姉さんは家にいなかった。
両親から過度の祝福を受けた後、
僕は部屋に籠っていた。
姉さんは、昨日の晩からいなかった。
一度も家に帰って来ていないのだ。
携帯に連絡をしても、
少しも繋がらなかった。
姉さん、どうして帰って来ないの。
また、僕以外の誰かと過ごしているの?
姉さんと今を過ごしている奴を、
何も出来ないのに僕は憎んだ。
そして僕は、
いつしか深い眠りについていた。
目覚めたら、
最悪の報告をされるとも知らずに。