失 楽 園
┗全てを求める日
「ん……はぁ…」
姉さんから、なまめかしい吐息が漏れる。
ぞわぞわとして、
下っ腹がくすぐったくなった。
「恭、ちゃ……」
姉さんのワンピースを
引き千切るようにして脱がし、
シャワーが降り注ぐ
タイルの壁に押しつけた。
熱い。
その細くて白い首に噛み付き、
所有の証を残していく。
熱い、熱い。
身体が燃えてる。
目を閉じて姉さんの香りで
肺を満たしたら、
鼻の奥がツンとして、
何故か涙が出てきた。