失 楽 園

┗ごめんなさい、




バスルームで、寝室で、
気が違えそうなほど姉さんと愛し合った。



波打つシーツの海に
僕たちが溺れる頃、
空は明るくなり始めていた。

僕の腕の中で穏やかに
寝息をたてる姉さんを
起こさないように注意して、
僕はベッドから抜けだし、服を着た。
しんとした静けさの中に
僅かな狂気を孕む廊下を歩く。



もうすっかりただの肉塊と
化してしまった両親の死体を
処理する為だった。


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