臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
「実は健太君なのよね。……でも白鳥君とは叩かれる場面が違うみたい」
「指摘される欠点が違うって事?」康平が訊いた。
「そうじゃなくてぇ、その、何て言うのかなぁ、質問するタイミングが悪くて叩かれてんのよねぇ。でも本人が納得できなくて、叩かれながらも質問すると、その内容でまた叩かれてる感じだったよ。……上手く言えないわね」
「てめえ、今そんな事聞いてる場合じゃねぇだろ! ……ってな感じで怒られてんのかな?」
「そうそう、そんな感じ」康平の話に綾香が頷いた。
「お前納得できないと、前に進めない所があっからね」
「自分じゃ分かんねぇけどな」
「でも、健太君をとっても気に入ってる先輩がいるのよね。いくら叩かれても、腐らないで真面目な顔で質問してる所が面白いって」
「マジで! 健太やるジャン」
康平は、健太が複雑な気持ちだろうと思いながら言った。
「残念でした。その先輩は彼氏がいるって言ってた。あと白鳥君は、部を辞めるんじゃないかって。私から見ても暗い感じだしね」
「指摘される欠点が違うって事?」康平が訊いた。
「そうじゃなくてぇ、その、何て言うのかなぁ、質問するタイミングが悪くて叩かれてんのよねぇ。でも本人が納得できなくて、叩かれながらも質問すると、その内容でまた叩かれてる感じだったよ。……上手く言えないわね」
「てめえ、今そんな事聞いてる場合じゃねぇだろ! ……ってな感じで怒られてんのかな?」
「そうそう、そんな感じ」康平の話に綾香が頷いた。
「お前納得できないと、前に進めない所があっからね」
「自分じゃ分かんねぇけどな」
「でも、健太君をとっても気に入ってる先輩がいるのよね。いくら叩かれても、腐らないで真面目な顔で質問してる所が面白いって」
「マジで! 健太やるジャン」
康平は、健太が複雑な気持ちだろうと思いながら言った。
「残念でした。その先輩は彼氏がいるって言ってた。あと白鳥君は、部を辞めるんじゃないかって。私から見ても暗い感じだしね」