臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
「部活に戻んなくていいの?」康平が訊いた。
「私の部活はこれでおしまい。突き指したからもう帰りなさいって。……康平君は?」
「俺の方ももう帰れってさ。言い方は乱暴だけど……」
「梅ッチ、部活になると鬼だもんね。……あ、そうだ。康平君駅まで歩くんだよね! 私ンチ駅の向こう側だから、途中まで一緒に帰ろうよ?」
「あぁ、……いいよ」
思わず返事をしてしまった康平だった。
待ち合わせの校門へほぼ同時に着いた二人は、ゆっくりと駅へ向かう。
「ショックよね。今までずっとバスケやってて突き指なんて無かったのに、……初心者みたい」
「ど、どの位やってんの?」
「そうね、小学校三年から始めているから今年で八年目だよ」
「随分続いてるね」
「やっぱり好きだからね。……私、ここの高校を選んだのは亜樹が入るからなのよ。家から近いのもあったけど、進路を決める理由としては結構いい加減かもね」
「亜樹はバスケを途中で辞めたらしいけど、何でそんなに仲いいの?」
「私の部活はこれでおしまい。突き指したからもう帰りなさいって。……康平君は?」
「俺の方ももう帰れってさ。言い方は乱暴だけど……」
「梅ッチ、部活になると鬼だもんね。……あ、そうだ。康平君駅まで歩くんだよね! 私ンチ駅の向こう側だから、途中まで一緒に帰ろうよ?」
「あぁ、……いいよ」
思わず返事をしてしまった康平だった。
待ち合わせの校門へほぼ同時に着いた二人は、ゆっくりと駅へ向かう。
「ショックよね。今までずっとバスケやってて突き指なんて無かったのに、……初心者みたい」
「ど、どの位やってんの?」
「そうね、小学校三年から始めているから今年で八年目だよ」
「随分続いてるね」
「やっぱり好きだからね。……私、ここの高校を選んだのは亜樹が入るからなのよ。家から近いのもあったけど、進路を決める理由としては結構いい加減かもね」
「亜樹はバスケを途中で辞めたらしいけど、何でそんなに仲いいの?」