臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
亜樹は成績票をチラっと見たが、それを手にする事なく康平に言った。
「何わざとらしく成績表を置いてんの?」
「ん? あ、亜樹が見たいかと思ってさ」
「結局どうだったの? 成績は上がったの?」
「中間テストの時より上がったよ」
「私のノートまで見せてあげたんだから当たり前でしょ!」
ずっと成績を教えなかった康平に、亜樹はご機嫌斜めだったようだ。
本当に亜樹が心を開いているか、疑いたくなる康平だった。
「何わざとらしく成績表を置いてんの?」
「ん? あ、亜樹が見たいかと思ってさ」
「結局どうだったの? 成績は上がったの?」
「中間テストの時より上がったよ」
「私のノートまで見せてあげたんだから当たり前でしょ!」
ずっと成績を教えなかった康平に、亜樹はご機嫌斜めだったようだ。
本当に亜樹が心を開いているか、疑いたくなる康平だった。