臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
「裕也は高校でも野球やってんの?」
康平が裕也に訊く。
中学時代の裕也は、野球部でエースだった。小さい頃からやっていたせいか、色はかなり黒い。目は切れ長で顔が整っているのもあって、精悍なイメージである。
「いや、高校からはボクシングやるって前から決めていたんだ」
「……凄いね」
「……あたしは、気が進まないんだけど」
那奈が浮かない表情で話す。長髪の彼女は色は白く、和風美人といった感じである。
「けど、那奈もボクシング部のマネージャーになってくれたんだぜ。ところで、お前らは卓球部でサボりに磨きをかけるつもり?」
「お、俺達はまだどこの部にも入ってねぇよ。……健太、そうだよな?」
思わずそう答えてしまった康平だったが、ボクシング部への仮入部は、まだ入部でない事を心に言い聞かせる。
「あ……あぁ」
健太は複雑な表情で相槌を打った。
「そっか。こっちも部活で忙しいから、なかなか会えないかも知れないけど、今度一緒に遊びたいな」
「じゃあな!」
康平が裕也に訊く。
中学時代の裕也は、野球部でエースだった。小さい頃からやっていたせいか、色はかなり黒い。目は切れ長で顔が整っているのもあって、精悍なイメージである。
「いや、高校からはボクシングやるって前から決めていたんだ」
「……凄いね」
「……あたしは、気が進まないんだけど」
那奈が浮かない表情で話す。長髪の彼女は色は白く、和風美人といった感じである。
「けど、那奈もボクシング部のマネージャーになってくれたんだぜ。ところで、お前らは卓球部でサボりに磨きをかけるつもり?」
「お、俺達はまだどこの部にも入ってねぇよ。……健太、そうだよな?」
思わずそう答えてしまった康平だったが、ボクシング部への仮入部は、まだ入部でない事を心に言い聞かせる。
「あ……あぁ」
健太は複雑な表情で相槌を打った。
「そっか。こっちも部活で忙しいから、なかなか会えないかも知れないけど、今度一緒に遊びたいな」
「じゃあな!」