臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
内海が言った。
「お前は、今から覗き見ガードをしろ」
「の、覗き見……ですか?」
康平に訊かれて、内海が笑いながら説明する。
「あまりいい呼び方じゃねぇが、結構ポピュラーな構えだ。要は左右のガードの間から相手を覗き見る感じだ」
康平は、内海の話を聞いて自分なりに構えてみる。
「そりゃガードを上げ過ぎだ。強いパンチが打てなくなるぞ。両拳は頬骨位の高さでいいんだよ。脇を締めて、両肘が一番下のアバラに軽く触れている感覚だぞ」
康平が言われる通りに修正すると、内海は言葉で説明しきれない所を自身の手で直す。
やや八の字に広がっていた康平のガードが垂直になった。
再び内海が言った。
「まぁこんな感じだ。この形を崩さないで、三ラウンド構えだけを続けてろ」
「は……はい!」
「お前は、今から覗き見ガードをしろ」
「の、覗き見……ですか?」
康平に訊かれて、内海が笑いながら説明する。
「あまりいい呼び方じゃねぇが、結構ポピュラーな構えだ。要は左右のガードの間から相手を覗き見る感じだ」
康平は、内海の話を聞いて自分なりに構えてみる。
「そりゃガードを上げ過ぎだ。強いパンチが打てなくなるぞ。両拳は頬骨位の高さでいいんだよ。脇を締めて、両肘が一番下のアバラに軽く触れている感覚だぞ」
康平が言われる通りに修正すると、内海は言葉で説明しきれない所を自身の手で直す。
やや八の字に広がっていた康平のガードが垂直になった。
再び内海が言った。
「まぁこんな感じだ。この形を崩さないで、三ラウンド構えだけを続けてろ」
「は……はい!」