臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
「はい! 左ストレートを打った時に体が流れないのと、返しの右フックが打ち易い感じがしました」
内海が笑って言った。
「お前、調子もよさそうだがノミコミいいな。残りの二ラウンドで体に憶えさせろ」
山本も有馬と白鳥に意識するポイントを教えていた。
鏡の前でのシャドーボクシングも三ラウンド目が終わり、山本が次の練習内容を話す。
「高田以外の三人はリングに上がってシャドー十ラウンドだ。いいか、鏡や俺達は一切見るなよ。……フォームについては、言われたポイントだけ気を付ければいいから、今まで習った事を反復しろ。もう一度言うが周りは一切見んなよ」
ラウンド開始のブザーが鳴り、康平以外の三人は、リングの中でシャドーボクシングを始めた。
山本は、リングに張ってあるロープの最上段に両肘と顎を乗せて三人を見ていた。
今まで、鏡でフォームを見ながらのシャドーボクシングが多かった為か、三人は集中しきれていないようだ。
内海が笑って言った。
「お前、調子もよさそうだがノミコミいいな。残りの二ラウンドで体に憶えさせろ」
山本も有馬と白鳥に意識するポイントを教えていた。
鏡の前でのシャドーボクシングも三ラウンド目が終わり、山本が次の練習内容を話す。
「高田以外の三人はリングに上がってシャドー十ラウンドだ。いいか、鏡や俺達は一切見るなよ。……フォームについては、言われたポイントだけ気を付ければいいから、今まで習った事を反復しろ。もう一度言うが周りは一切見んなよ」
ラウンド開始のブザーが鳴り、康平以外の三人は、リングの中でシャドーボクシングを始めた。
山本は、リングに張ってあるロープの最上段に両肘と顎を乗せて三人を見ていた。
今まで、鏡でフォームを見ながらのシャドーボクシングが多かった為か、三人は集中しきれていないようだ。