臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
山本が言った。
「清水にもいい思いをして欲しかったな。アイツ、見てくれはああだけどよぉ、ボクシングだけは真面目だったんだよな」
「そうそう、清水の歩き方ってこんな感じだったんだよな」
内海は清水を真似て、がに股で肩で風を切るような歩き方をした。
清水にそっくりな歩き方だったが、一年生達は笑うに笑えず困っていた。
山本自身は笑いながらも内海を諫めた。
「俊也やめとけ、一年生が困ってんぞ」
「そうだな。オメェらは心の中で笑っとけ」
山本が康平達に話し掛ける。
「それとお前ら勘違いすんなよ。兵藤がセンスいいって言ったけどよ、アイツも苦労してんだからな。アイツは前に剣道やっててよ。右利きなんだが足の位置が同じだからって、サウスポーになったんだよ。……知ってたか?」
「清水にもいい思いをして欲しかったな。アイツ、見てくれはああだけどよぉ、ボクシングだけは真面目だったんだよな」
「そうそう、清水の歩き方ってこんな感じだったんだよな」
内海は清水を真似て、がに股で肩で風を切るような歩き方をした。
清水にそっくりな歩き方だったが、一年生達は笑うに笑えず困っていた。
山本自身は笑いながらも内海を諫めた。
「俊也やめとけ、一年生が困ってんぞ」
「そうだな。オメェらは心の中で笑っとけ」
山本が康平達に話し掛ける。
「それとお前ら勘違いすんなよ。兵藤がセンスいいって言ったけどよ、アイツも苦労してんだからな。アイツは前に剣道やっててよ。右利きなんだが足の位置が同じだからって、サウスポーになったんだよ。……知ってたか?」