臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
彼らは半ズボンにタンクトップを着ているが、色はそれぞれ違っていた。健太は緑色のタンクトップに迷彩色の半ズボン、康平は黒のタンクトップに白っぽい半ズボンである。
この日着る服を半ズボンとタンクトップしか思い付かなかった二人は、せめて色だけでも違ったものにしようと前日の夜に軽い打ち合わせをしていたのだ。
だが、待ち合わせの十時を過ぎても亜樹と綾香は姿を現さない。
十分程遅れて二人は駅に着いた。
デニムのハーフパンツと淡いピンクのTシャツ姿の亜樹は、スラッと長い足のせいか大人っぽく一見大学生のようだ。
クリームイエローのワンピースを着た綾香は、可愛らしさを強調した感じである。
「ゴッメーン。色々あって遅れちゃったんだ」
亜樹が言うと康平は慌てて返す。
「い、いや、なんでもないさ」
「私が服に迷ってて亜樹に付き合って貰ったんだ。……ゴメンね」
「だ、大丈夫だよ。……それより、け、結構似合ってんじゃん」健太が言った。
この日着る服を半ズボンとタンクトップしか思い付かなかった二人は、せめて色だけでも違ったものにしようと前日の夜に軽い打ち合わせをしていたのだ。
だが、待ち合わせの十時を過ぎても亜樹と綾香は姿を現さない。
十分程遅れて二人は駅に着いた。
デニムのハーフパンツと淡いピンクのTシャツ姿の亜樹は、スラッと長い足のせいか大人っぽく一見大学生のようだ。
クリームイエローのワンピースを着た綾香は、可愛らしさを強調した感じである。
「ゴッメーン。色々あって遅れちゃったんだ」
亜樹が言うと康平は慌てて返す。
「い、いや、なんでもないさ」
「私が服に迷ってて亜樹に付き合って貰ったんだ。……ゴメンね」
「だ、大丈夫だよ。……それより、け、結構似合ってんじゃん」健太が言った。