臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
「あ、ありがとう。……二人共、サンダルはお揃いなんだね」
綾香に言われて二人は下を向いた。
「昨日の夜、タンクトップと半ズボンは同じ色にならないように打ち合わせしたんだけどな」
康平が苦笑した。
「このサンダルって、この間俺と康平の母ちゃん達が一緒にバーゲンで買ってたんだぜ。……あの人達も、せめて違う色のヤツを買ってくれりゃよかったんだよな」
健太がため息をつきながらサンダルの解説をした。
「バーゲンって戦場だから、お母さん達も余裕がなかったのよ」
「バーゲンってよく行くの?」
亜樹に康平が訊いた。
「お母さんに付き合って何度か行ってるけど、その時はみんな女を捨てているわね」
笑いもせずに話す亜樹を見た康平は、この前電話でのオバサンっぽい彼女を思い出して笑ってしまった。
綾香に言われて二人は下を向いた。
「昨日の夜、タンクトップと半ズボンは同じ色にならないように打ち合わせしたんだけどな」
康平が苦笑した。
「このサンダルって、この間俺と康平の母ちゃん達が一緒にバーゲンで買ってたんだぜ。……あの人達も、せめて違う色のヤツを買ってくれりゃよかったんだよな」
健太がため息をつきながらサンダルの解説をした。
「バーゲンって戦場だから、お母さん達も余裕がなかったのよ」
「バーゲンってよく行くの?」
亜樹に康平が訊いた。
「お母さんに付き合って何度か行ってるけど、その時はみんな女を捨てているわね」
笑いもせずに話す亜樹を見た康平は、この前電話でのオバサンっぽい彼女を思い出して笑ってしまった。