臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
 言われた通りに呼吸すると、康平は落ち着く感じになった。


 呼吸を変えた途端、彼は前より動けるようになった。何度かパンチを出した時に終了のブザーが鳴った。


 ホッとしたような、物足りないような、不思議な感覚の康平だった。


 康平の頭をグローブで撫でた内海が話す。

「先週の、下を向いた自分にはリベンジ出来たようだな」

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