臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
夕方の部活。先輩達は右手を骨折した清水を除いて、予定より一日早く練習に戻っていた。
先輩達は、次のインターハイ地方大会や国体県予選に向けて練習をしたいらしい。
どこの部活でもそうだが、試合に出る選手の練習が最優先される。
ボクシング部も例外ではない。
二日前に前後左右の動きを習った一年生達は、リングを使えず、鏡の前で他人の足を踏まないように気を使ってシャドーボクシングをしている。
康平達は、仕方がないと思いながらも練習場を狭く感じていた。
この練習場は、梅田がこの学校に赴任してから無理やり増設してもらったもので、既存の建物の間にプレハブ状の小さな建物が割り込んでいる。
この日は、梅田の他に飯島も練習に来ていた。二人の先生は何やら相談している。そして梅田が一年生全員を呼んだ。
「お前らは今日から違う所で練習をする。俺について来い」
梅田はそう言いながら竹刀を置き、グローブとミット、そしてストップウォッチを持って練習場を出ていく。四人の一年生達も梅田についていった。
二十メートル程歩くと、第二体育館に着いた。
先輩達は、次のインターハイ地方大会や国体県予選に向けて練習をしたいらしい。
どこの部活でもそうだが、試合に出る選手の練習が最優先される。
ボクシング部も例外ではない。
二日前に前後左右の動きを習った一年生達は、リングを使えず、鏡の前で他人の足を踏まないように気を使ってシャドーボクシングをしている。
康平達は、仕方がないと思いながらも練習場を狭く感じていた。
この練習場は、梅田がこの学校に赴任してから無理やり増設してもらったもので、既存の建物の間にプレハブ状の小さな建物が割り込んでいる。
この日は、梅田の他に飯島も練習に来ていた。二人の先生は何やら相談している。そして梅田が一年生全員を呼んだ。
「お前らは今日から違う所で練習をする。俺について来い」
梅田はそう言いながら竹刀を置き、グローブとミット、そしてストップウォッチを持って練習場を出ていく。四人の一年生達も梅田についていった。
二十メートル程歩くと、第二体育館に着いた。