誇り高き

覚悟


「死んで、それで済むと思うな…ですか」

床に臥した沖田が呟く。

三日前、紅河に言われた言葉だ。

池田屋で生きることを諦めかけた自分に、紅河が言った言葉。

池田屋事変で倒れたのは自分だけではなかった。

紅河もまた倒れ、未だ目を覚ましていない

「紅河さんは…………」

なぜ、あんなにも強いのでしょうね。

何故、ああも真っ直ぐいられるのか。

「早く、目を覚ましてください」

じゃないと、約束を果たせないじゃないですか。
< 130 / 211 >

この作品をシェア

pagetop