トキトメ
 しばらくして、腰にバスタオルを巻いた彼が戻って来た。

 何でわたし、帰らなかったんだろう・・・

 後悔の気持ちが半分、そして残りの半分は好奇心?

「食べませんか?」

「あ、ありがとう・・・」

 もらったオレンジ色のアイスバーを口に入れた。

 味は想像通りのみかん味。

「おいしい」

 ベッドの橋に並んで座る。

 口の中は冷たいのに、体はどんどん熱くなる。

「風呂上りのアイスは最高でしょ?」

「そうね。火照りが取れるわね」

 ・・・って、今は全然だけどね。

 だけど、アイスをもらったおかげで、さっきみたいにいきなり倒されなくて良
かった。

 彼に好感は持っているけど、付き合っているわけでもない男と、いきなりエッチ
なんてやっぱりマズイよね?

 
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